妻を殺された83歳夫の慟哭・ながらスマホ自転車死亡事故の軽い刑罰

昨年12月ながらスマホ自転車で死亡事故

事故の概略から書きますと、次のような物です。

2018年8月27日に、横浜地裁川崎支部で、昨年2017年12月に起きた「スマホを見ながら伝送アシスト自転車を運転していた森野美空(当時、女子大生・20歳)に女性(77歳)がはねられ死亡した」事故がありました。

この事故の判決は、横浜地裁川崎支部(江見健一裁判長)は27日、禁錮2年、執行猶予4年(求刑禁錮2年)となりました。

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この事は「何故だ!軽い刑罰・自転車スマホ過失致死・女子大生の判決・今度は男子学生」という事で、以前記事にしています。その中でも、詳しく書いています。

この時の森野美空(当時、女子大生・20歳)は「警察の取り調べに対し、『ぶつかるまで被害者には気付かなかった』と証言しています。事故当時、女子大生は左手にスマホ、右手に飲み物を持ち、ハンドルには腕を添えているだけの状態で、とてもブレーキをかけられる状況ではなかった。左耳にはイヤホンまでしていました」という、状態で運転していたという事です。

軽すぎる刑罰

森野美空(当時、女子大生・20歳)重過失致死罪で在宅起訴され、書類送検されましたその結果の判決は、先に書いた通りで禁錮2年、執行猶予4年(求刑禁錮2年)という物です。

執行猶予4年とは、その刑が行われるまでに猶予を4年設けるという物で、その4年かに何もなければ、刑罰を免除するという物です。

つまり、禁固刑として2年を言い渡されましたが、「4年間普通に生活をしていたら、禁固刑として刑罰を受けなくてもいいですよ」という事です。

人を一人死なせたのにも関わらず、普通に生活をしていたら、刑を受けなくても済んでしまうという事です。

しかも、禁固刑2年です。

人一人死なせて、禁固刑2年です。

このことに対して、亡くなった女性の夫は、次のような事を漏らしています。

スマートフォンの保有率は56.8%(2016年度。総務省統計)。爆発的普及の裏で、この文明の利器が車や自転車をたやすく“動く凶器”に変える危険を軽視してはならない。「ながらスマホ」の自転車事故で妻を殺された男性の告白は、日常生活の中に顕在化している「恐怖」を突きつける。

「判決が軽すぎます。まだ妻の墓前にも報告できていません……」

うなだれながらしぼり出すように話す男性は、神奈川県川崎市在住の米澤滋氏(83、仮名)。去る8月27日、妻の命を奪った被告に言い渡されたのは「禁固2年、執行猶予4年」という判決だった。

人の命は軽いのか?

今回の事故は、「重過失致死罪で在宅起訴され、書類送検されました」という事ですが、これは、死亡事故を犯したにしては軽すぎます。

通常は、逮捕拘留されて捜査をし起訴となる所ですが、在宅起訴になっています。これは、身柄を拘留されることなく、自宅にいたままで捜査をし起訴されるという事です。身柄は自由のままで、捜査、起訴されたという事になります。

重過失致死罪ですが、重過失致死罪とは、重大な過失で人を死亡させた罪で、法定刑は5年以下の懲役・禁固又は100万円以下の罰金という物です。

事故当日、現場に居合わせた地元住人によれば、「女子大生はぶつかった後、被害者の救護活動もせず、近くに自転車を停めて立ちつくしているだけだった」という。

法廷でも女子大生側の弁護士が「悪質性の低い脇見運転にすぎない」と主張するなど、米澤氏の心の傷は深まるばかりだった

人の命をなんだと思っているのでしょうか……。加害者への怒りはもちろんありますが、今ではそれ以上に、ながらスマホを放置し続ける国や、対策に本腰を入れない携帯電話と自転車メーカーへの憤りも抑えられません」(同前)

上記の様に、夫は語っています。

人の命を何だと思っているのでしょうか・・・・。

口惜しさと、やりきれない無念さがにじみ出る言葉です。

刑罰は何とかならないのか・・・?

この事故の夫は、他にも刑罰についても語っています。

「法律上、自転車は『軽車両』と定められています。しかも乗っていたのは最大時速30km近く出る電動アシスト自転車。なぜ危険運転致死傷罪が該当しないのでしょうか。やるせない気持ちが募ります」

ここで、出て来た危険運転致死傷罪とは、危険な運転によって相手を死傷させたというものに適用されます法定刑は死亡させたときは1年以上20年以下の懲役・負傷させたときは15年以下の懲役、とされています。

危険な運転とは次のような物が規定されています。

  • 酩酊・薬物運転致死傷罪・・・アルコール(飲酒)または薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
  • 準酩酊・準薬物運転致死傷罪・・・アルコール(飲酒)又は薬物の影響により走行中に正常な運転に支障が生じるおそれを認識しながら自動車を運転し、その結果としてアルコール(飲酒)又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
  • 制御困難運転致死傷罪・・・進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
  • 未熟運転致死傷罪・・・進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
  • 妨害運転致死傷罪・・・ 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
  • 信号無視運転致死傷罪・・・赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
  • 通行禁止道路運転致死傷罪・・・通行禁止道路を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
  • 病気運転致死傷罪・・・政令に定める特定の疾患の影響により走行中に正常な運転に支障が生じるおそれを予め認識していながら自動車を運転し、その結果として当該疾患の影響により正常な運転が困難な状態に陥った場合

夫の言う根拠は、上記の太字のものだと思われます。当時の自転車を運転していたの者が、運転を制御できない状態だったという事からでしょう。

事故当時、女子大生は左手にスマホ右手に飲み物を持ち、ハンドルには腕を添えているだけの状態で、とてもブレーキをかけられる状況ではなかった。左耳にはイヤホンまでしていた

左右に物をもっていては、ブレーキどころかハンドル操作もままならないのではないでしょうか?

スマホのながら自転車運転はそれだけで犯罪

ここで、間違わないで欲しいのは、スマホを弄りながらの運転は、車だけが違反ではありません。自転車でも違反です。飲酒運転でも、自転車は違反です。

警察庁の統計によれば、2016年度の「運転中のながらスマホ」を原因とする交通事故(自動車・自転車合わせて)は1999件。うち死亡事故は27件。事故総数は5年前から1.6倍に増えている。

現在、自転車を運転しながらの携帯電話使用は、道路交通法第71条で禁止されており、5万円以下の罰金が科せられる。しかし、危険性を鑑みると「罰則が軽すぎる」という指摘は多い。

違反だから、止めるのではなく、危険だから辞めて欲しいのです。

さいごのまとめとして・・・

残念な事故です。しかし、事故はこれだけではありません。全国では、ほかにも沢山あります。皆さんの、ちょっとした注意で無くなる事故です。

皆さんは、どう思いますか?

「国会議員にとって、妻の犠牲は取るに足らない出来事なのでしょうか。あと何人犠牲になれば、動いてくれるのか。妻は生前、よく口癖のように言っていました。『私が絶対あなたの最期を看取る。それから死ぬの』って。そんな妻に先立たれてしまった。せめて妻の死を無駄にしたくない。その一念で生きています。

どうか、ながらスマホの危険を知って、同じことを二度と繰り返さないよう法整備や携帯の仕組みを見直してほしいのです」

米澤氏の悲痛な訴えに、現代のスマホ社会に生きる日本人全体で向き合う必要がある。

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