中国メディア日本のODA貢献度アピール・しかし日本政府は今年度新規案件で最後

中国政府が国内に日本のODA貢献度を報道

中国政府が共産党・政府系メディアに日本のODA貢献を積極的に報道するように指導していることが23日(2018年10月)、分かりました。

これは、25日の日本の首相・安倍晋三の訪中を控えて、平和友好条約の発効40周年を迎え、習近平国家主席は友好ムードを前面に押し出す方針です。

関係者によると、中国の外交当局は先週、報道機関の関係者を集めた会合で「日本は中国の発展の貢献者だ」として、日本の援助を前向きに伝える様に促した。

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しかし、日本政府は中国ODAを終了

日本政府は、同日23日に、中国に対する政府開発援助(ODA)について、今年度の新規案件を最後に終了する方針を固めました。

25日の訪中に合わせて中国側に伝える方針です。

また、日中両政府は、ODAによる第三国への支援策を協議する政府間対話の枠組みを新たに設ける方向で調整している。

中国は2011年以国内総生産(GDP)で日本を抜いて世界第2位の経済大国に成長しており、中国に対するODAの継続の必要性には、日本政府内でも疑問の声が出ていました。

日本人も知らない、中国へのODAの始まりは

まず、中国人の中には日本のODAで助かったという事を知っている人も居ます。これは当事者である事から当然でしょう。

しかし、全ての中国人が、日本のODAの事を知っている訳でもありません。

また、日本人が中国にODAをしている事は知っていても、何をしているのかを知っている人は少ないのではないでしょうか?

今までどれだけの、中国へのODAを行ってきたのでしょうか?

始まりは、日中平和友好条約が発効した翌年1979年(昭和54年)です。今までに約40年に渡り、総額3兆6500億円を超える金額を供与しています。

40年間もの中国経済の発展をした支えをしてきたことになります。

対日中ODA(政府援助機関)の始まり

中国に対するODAの始まりは、1984年(昭和54年)12月に訪中した、当時の首相・大平芳弘氏の「より豊かな中国の出現が、より良き世界に繋がる」と、中国の改革・解放政策を積極的に支援していく用意がある事を表明しました。

これに併せて、欧米諸国やASEAN(東南アジア諸国連合)が、中国をODA対象国に加えることに難色を示していました。これに対して、「対中経済協力三原則」を打ち出しました。

  • 軍事面での協力は行はない事 
  • 対中経済協力はASEAN諸国との協力関係を犠牲にする形で行わない事 
  • 対中経済協力は日本の中国市場独占につながる物ではない事

日本は、中国の借款要請に応える形で対中ODAを開始し(500億円の円借款供与と、無償資金協力による北京での病院建設が表明された)これが、西側先進諸国による対中ODA供与の出発点となりました。

中国・日本国への戦争賠償請求の放棄

対中ODAとの関連でふられる事の多い賠償について、大平芳弘首相は次のように答弁しています。

「賠償につきまして、中国は賠償を請求しないという事が決められた訳でございます。したがって、賠償とか賠償にかかわるものとか、そういう考え方に立脚して日中関係を考える事は正しくない、また中国の意図でもないと私は考えております・・」

それを証明するかのように、昭和47年(1972年)9月の日中共同声明の第5項は、「中華人民共和国政府は、中日両国国民の友好のために、日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する。」となっています

只、中国側は、対中ODAは請求権を放棄した戦後賠償の代替えの意味合いがあるとの認識を持っています。現に、平成12年5月に来日した唐外相は、日本記者クラブでの講演で、「中国に対するODAは、戦後賠償に変わる行為である」との認識を示しました。

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対中当初のODA

当初は、発電所・鉄道などの大型インフラ整備の低利で融資する円借款(有償資金協力)が中心で、中国の改革・開放路線を支援しました。

他にも、空港・道路などのインフラの他にも医療・環境分野のインフラ整備、大きなプロジェクトを実施しています。

ピーク時の2000年には円借款だけで2144億円に達した。だが、中国の経済成長と並行する形で、ODAの見直しが進み、2007年度には円借款が終了。その後は、医療分野の専門家の派遣などの技術協力や、農村部での学校建設など少額無償資金協力に絞って援助していた。

今回の訪中では今後の日中が協力してODAを行う取り組みを枠組みを新たに設ける調整をしています。

16年度は約5億4000万円まで減り、今年度は医療や教育分野の専門家派遣などについて協議している。医療や教育分野でも中国側の技術などが進み、日本政府は「対中ODAはすでに役割を終えた」と最終判断した。外務省関係者は「日中関係が新たな段階を迎える節目になる。今後は日中が協力し、他の地域での支援に取り組みたい」と話した。

日本のODAの種類と中国へのODA

ODAの種類としては次の物に分類されます。

  • 無償資金協力・・・返金義務を課さないで資金を供与する援助。
  • 有償資金協力・・・緩やかな条件(低金利・長期返済期間)による資金貸与。
  • 技術協力・・・途上国に対する技術の普及、あるいはその水準の向上を目的として技術提供を行う物。専門家の派遣・機材の供与などの有機的な物の組み合わせなど。

対中ODAの実績

日本が中国に対して行ってきたODAの数はとてつもなく多い数です。

  • 1979年には、鉄道・港湾・ダムなど
  • 1984年には鉄道・港湾・通信・水力発電・地下鉄・都市ガス・上下水道・下水処理場など
  • その他にも。空港・空港道路・通信・都市整備・資金還流・環境・林業・農業・水利・医療・学校など

最近の、2001年から2018年までの間だけでも1042件あります。しかし、ピークは2000年ですから、2018年に向かいODAは減少していきますので、当初は大型のインフラ整備が多くありました。最近では、医療系や環境系が増えていました。

その中には、

人材教育計画・地方道路の整備・発電所・保全林造成計画・母子医療器材整備計画・身体障碍者リハビリセンター建設・医療設備建設・小中高学校建設・鉱山プラント建設・環境改善計画・水環境整備・生活改善計画・貧困区貧困救済計画・人材育成奨学計画・ハンセン病予防治療センター建設・老人ホーム整備計画・水道改良計画・給水プラント建設・公衆衛生起訴施設整備計画・廃棄物管理改善計画・内陸部救急医療センター機材整備計画・中日友好・診察棟建設計画・中日友好診察棟建設計画・青年友好交流センター機材整備計画・重症急性呼吸器症候群蘭治療援助計画・貧困農村女性マーケティング研修計画・青海大学に対する日本語学習機材・内蒙古自治区人材育成計画・ウイグル自治区伊寧市環境整備計画・血吸虫病予防治療所建設計画・チワン族自治区玉林市水環境整備計画・内蒙古自治区フフホト市大気環境改善計画・社会福利院児童活動センター建設計画・自閉症児童トレーニングセンター環境整備計画・内蒙古住民参加型沙漠化防止プロジェクト・酸性雨及び黄砂モニタリング・ネットワーク整備計画・チベット族自治州農村婦女実用技術訓練・保健知識訓練計画・衛生院医療環境改善計画・電線架設計画・中国教育テレビ局番組ソフト整備・中日友好メタンガス貯蔵池建設計画・職業技術学院実習訓練センター設備整備・特殊教育学校校舎建設計画・児童家庭保育サービスセンター・介護福祉施設建設計画・中学校女子学生宿舎建設計画・乳幼児保健計画・ゴミ埋立場建設計画・救急センター管理分会トレーニングセンター器材整備計画・NGO実施プロジェクト支援計画・環境モデル推進計画・汚水処理支援等による農民の生活環境改善事業・中国流動人口に関する公共サービス計画・環境保全と農村生活改善のための緑化事業計画・農民工支援・能力強化拠点整備計画・女子出稼ぎ労働者支援計画・障害者オンライン図書館整備計画・大気汚染観測預報システム建設計画・プイ族ミャオ族自治州障害者生活改善計画・女性エイズ患者職業訓練計画・生物浄水装置建設計画・女性出稼ぎ労働者支援・能力強化拠点整備計画・新疆アクス地区児童・中高年眼科検診機器整備計画・

羅列しましたが、これらはほんの一部です。また、同じような学校設立や、衛生環境などを含め、一つではなく、色んな地域で同様な整備・設立・建設を行っています。

さいごのまとめとして・・・。

実は日本のODAは世界各地で行われていrます。

実際、日本のインフラ整備で村が発展したという事で、日本にちなんだ名称を付けたり、日本の国旗を揚げてくれている所もあります。

上記の村の様に国民に日本のODAの事を報道したりしている国と対して、中国では、これらのODAを国民に公にはしてはいなかった様です。その辺りも、政府機関内で不満の声も上がっていたようです。

しかし、もっと知らなければいけないのは、日本人ではないでしょうか?日本の税金は、日本国民だけに使われているのではなく、色んな国の支援に多く使われています。また、国連にも多くの資金の提供をしていますが、発言力が弱くもあります。

もう少し、日本人が政府機関の内政だけではなく、税金の使い方・他国との関り方を知るべきだと思います。

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