韓国の「徴用工判決」このまま行くと日韓関係断絶か?

追記・韓国政府の意向(2018年11月9日)

1965年に結ばれた「日韓請求権協定」は?

1965年に日韓請求権協定と日韓基本条約が、結ばれました。

これは、1951年に始まった日韓の国交樹立のための交渉をするために、当時の戦争で日韓両国で、植民地支配の合法性や違法性をっ巡って激しく対立していました。

しかし、当時の両国の政府当事者が出来るだけ早く、日韓の国交を樹立し、韓国経済を発展させようという事を考え出し決めた政治的協定です。

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徴用工賠償は韓国政府が支払い済み

日韓請求権協定が結ばれた結果、元徴用工の請求権も日韓の間では解決済みになり、徴用工に対する賠償などは韓国政府が対応することになりました

実際に、韓国政府は1970年代と2007年に国内法を整備して元徴用工に保証金などを支払っています。

今回の判決は、過去の外交努力を無駄に?

今回の元徴用工の判決を出した韓国の大法院(日本の最高裁にあたる)は、過去の両政府の外交的努力を無にするものになりかねない物です。

「外交」とは、両国の間にある利害を調整し、お互いに歩み寄り決着させていく物です。その中には、過去の負の遺産・今回では戦争での傷後などですが、お互いに調整して日韓請求権協定・日韓基本条約が結ばれました。

日韓両国の首相や大統領が、外交官関係者の努力があって、日韓両国の良好な関係を築きあげてきましたが、今回の韓国の大法院の判決は、こうした努力を無にしてしまいかねない物です。

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韓国大法院の判決文

元徴用工らが求めているのは、未支給賃金や保証金などではなく、日本の不当な植民地支配や侵略と直結した日本企業の反人道的な強制動員に対する慰謝料だ。請求権協定の過程で日本政府は植民地支配の不法性を認めず、強制動員の法的賠償も否認している。そして、日韓請求権協定は、植民地支配の不法性に全く言及していない。したがって不法な強制動員に対する慰謝料請求権は「完全かつ最終的に解決」したとされる請求権協定には含まれていない。だから、日本企業は元徴用工に慰謝料を支払うべきである。」

という物です。

簡単に言うと、日韓請求権協定の中には、慰謝料の請求権は含まれていないから、日本企業は払え!という物です。

無理やりに、協定の解釈を捻じ曲げた様にも思える物です。

しかも、今回の判決は過去に解決したとされるものを蒸し返したものであるが、「植民地支配は不当である」というのは、韓国国内では受けがいい物になり、日本に不満を持つ者達には高く評価する事でしょう。

勇気ある、20年前の金大中大統領の発言

今から、ちょうど20年前の10月、現大統領の文在寅氏と同じ進歩系の金大中大統領は、日本の国会で以下のような演説をしている。

「日本は帝国主義と戦争の道を選択することにより、日本国民はもとより、韓国を含むアジア諸国の国民に、大きな犠牲と苦痛を与えました。しかし、第二次世界大戦後、日本は変わりました。世界が驚く経済成長を遂げ世界第二位の経済大国となった。日本はアジア各国の国民に、無限の可能性と希望の道標を示したのであります。このように、戦前の日本と戦後の日本は実に克明な対照をなしています。私は、戦後の日本の国民と指導者たちが注いだ、血のにじむような努力に深い敬意を表する

両国は1500年以上に及ぶ交流の歴史を持っています。それに比べて、歴史的に不幸だったのは、約400年前に日本が韓国を侵略した7年間と、今世紀初めの植民地支配35年間でありますわずか50年にも満たない不幸な歴史のために、1500年にわたる交流と協力の歴史全体を無意味なものにするということは、実に愚かなことでありますそれは長久な交流の歴史を築いてきた両国の祖先に、そして将来の子孫に対して恥ずかしく、かつ、非難されるべきことではないでしょうか」

戦後の日本を評価した韓国大統領は初めてでした。

金大中大統領は、直前まで推敲に推敲を重ね、韓国国民から批判が出ることを覚悟のうえでの演説だったそうです。

今後の日韓国交正常化はどうなるのか・・・

今回の判決の他にも、日韓での問題として「慰安婦問題」があります。

韓国政府は、2015年の従軍慰安婦に関する日韓合意に基づいて設立された「和解・癒し財団」を解散するというのである。

この財団に対しては韓国国民の反発が強く、理事の多くが辞任したため機能が停止してしいる。文在寅大統領は9月、安倍首相と会談した際に「韓国国民の反対で正常に機能しておらず、解決する必要がある」と述べており、遠からず解散が正式決定される見通しだ。

新日鉄住金の反応

先月30日、韓国の最高裁新日鉄住金に対し元徴用工への賠償を命じたことを受け、新日鉄住金の宮本副社長は「極めて遺憾」と述べました。

 「日韓の請求権協定、これに関する日本政府の見解、および日本の確定判決、これに反するものであり極めて遺憾」(新日鉄住金 宮本勝弘副社長)

 また、今回の賠償命令が与える経済的な影響について、「決算や見通しには見込んでいない」という見解を示しました。

 新日鉄住金は今後について、「判決内容を精査し、日本政府の対応状況等も踏まえ、適切に対応する」としています。(02日17:15)

さいごのまとめとして・・・。

今のままで行くと、日韓国交正常化は難しくなってくる様相をしています。

このまま泥沼化してしまうと、断絶の恐れがあります。この打開策としては、文在寅政権が、どの様な決断を下すかで大きく変わってくるのは間違いが有りません。

ネット上では、過激な発言が多数見受けられます。

しかし、過去から現代に掛けて積み上げてきた物は、そんなに軽い物では有りません。それらの物を、両国国民が考えるべきではないでしょうか。

日本では、報道の自由が憲法で定められています。マスメディアによっては、強引な解釈で、何をしてもいいと勘違いしている所も見受けられますが、それでもすべてが真実を報道しているかは定かでは有りません。

他国になった時にはどうなのでしょうか?

韓国では、日韓請求権協定と日韓基本条約の内容を報道していなかったと言う話もあります

これは韓国政府が国民を騙して来たことでしか有りません。

韓国でも真実の報道をして、日韓での積み上げてきた物を正しく把握し、日本が行ってきた韓国国内のインフラなどODA(政府開発援助)などの事を考えて欲しいと思います。

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追記(2018年11月9日)

元徴用工問題について、日本は韓国政府に大法院(韓国最高裁)の判決について、暴挙であるとし、遺憾の意を発言しています。国連での採決の提案もしていますが、現時点での可能性は無い物の様です。

これについて、韓国政府は日本政府に対して、批判の声を上げています。

元徴用工への損害賠償を認めた韓国大法院(最高裁)判決で、判決を批判する日本側に対し、韓国の大統領府と外交省が6日、強い遺憾の意を表明するコメントを相次いで出しまし

大法院の判決を厳しく批判する日本政府の発言に、韓国では反発が広がっているとのことです。

韓国大統領府の任鍾晳(イムジョンソク)秘書室長は6日の国会答弁で、「最近、一連の日本の政治的な行動は非常に不適切で遺憾だと申し上げなければならない」と話しています。

今後の韓国政府は「国務総理室が中心になり、どのような措置が正義を実現し、合理的なのか、戦略的な韓日間の未来志向的な関係をそのまま維持するのか検討している」と話しています。

韓国政府では、将来的に日韓国交を維持するのかも検討しているという事ですが、今までの日本の韓国に対して行ってきたODAを始めとする、韓国の国家の発展に対しておこなってきた、援助は紙のように破られるのでしょうか?

韓国外交省も6日夜、「最近、日本の責任ある指導者らが問題の根本を無視して、国民感情を刺激する発言を続けていることを非常に憂慮している」とするコメントを発表しています。

 同省は「わが司法の判断に、節度もない表現で評価するなどの過剰な対応に、深い遺憾を禁じ得ない」と主張し、「三権分立の基本原則に沿って、行政は司法の判断を当然尊重すべきだ。これは日本を含め、どの民主主義国も例外ではない」と指摘しています。

更に、「今回の事案を政治的に過度に浮き彫りにすることは、韓日関係の未来志向的発展に全く助けにならないということを、日本政府は明確に認識しなければならない」と警告しています。

確かに三権分立の原則に立って考えたら、行政は四方の判断を尊重しなければならないという、韓国の主張は正しいかも知れません。

しかし、肝心なのはその司法の判断が民主主義に照らし合せたときに、本当に正しい判断なのかが問われます。

司法の判断が、世論や行政の意向を汲んで出したものだとした物であれば、行政はこれを支持するべきではないと考えます。

韓国では、自国に有利な発言を歓迎する風潮があります。しかし、これは国家レベルであり、民間レベルでは友好ではあるというのが、実状です。

韓国政府、日本政府の今後の経過には注視するものがあります。

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