児相、保育所は必要だけど「近所迷惑」・住民の反対は矛盾

子供のための施設は「迷惑施設」なのか!?

平成28年(2016年)に自動福祉法が改正されました。

これにより、都道府県や中核市の他に特別区でも「児相」が設置出来るようになりました。
少子化問題、胎児児童の減少などを含めた施設になる筈ですが、地元住人からは反発を受けています。

児相や保育所は、悪い事なんでしょうか?迷惑な施設なのでしょうか?

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日本有数の「セレブタウン」の一つである、東京都港区の一等地に開設予定の児童相談所(児相)や保育室を巡り、一部住民が反発する事態が相次いでいます。南青山では「児相は地域にふさわしくない」と言い、白金台では保育室の着工が延期されました。

 子供のための施設は地域にふさわしくない?

南青山で「児相は地域にふさわしくない」という言葉が出ているそうです。

あくまでも、一部の反対派の意見としてですが。

これは、港区が児相の他さまざまな理由で養育が困難な母子家庭が入所する支援施設や家庭問題の相談に対応する子育て支援機能も備えた同センター(地上4階建て)を整備する事を決めた。

この事について2018年10月中旬に港区が実施した「子供家庭総合支援センター」に関する説明会で、住民の一部から相次いだ言葉です。

  • 南青山の「価値が下がる」
  • 南青山の「イメージに合わない」

子供の為の施設、働く女性のための施設、子育て相談施設ですが、それが何故、街のイメージを壊す「迷惑施設」なのでしょうか?開設予定の自治体よる地域への説明不足が原因なのでしょうか?

港区での計画予定地は?

港区での南青山での開設予定地は以下の図の様になります。これは、港区のHPより見られる物です。

表参道駅に近く、青山通りの直ぐ裏になります。これは、利便性が悪ければ本当に必要としている人、必要としている子供が直ぐに来れる立地にしたいという事もあります。

利便性が悪い立地では、子供の足では簡単に来ることは出来ません。

本当に、相談したい、困っている、悩んでいる、DVにあっている、家庭や学校などから逃げなければならない子供たちが、直ぐに来れる場所、分かりやすい場所でなければ児相の意味はなくなります。

しかし、今回の子供の為の施設、働く女性のための施設ですが、何故、街のイメージを壊す「迷惑施設」なのでしょうか?開設予定の自治体地域への説明不足が原因なのでしょうか?

施設の計画予定地は、敷地面積約3,200平方メートルの土地であり、閑静な立地で、親子連れが安心して相談や各種サービスを利用することができ、保護を必要とする児童や母子が生活するにも良好な環境であると考えています。

                        港区のホームページから

港区では、上記な理由をHPに書き込んでいます。

反対する人たちの意見は?

東京メトロ表参道駅に近く、周囲には高級ブランドショップも建ち並ぶ都心の一等地。反対住民らでつくる「青山の未来を考える会」の佐藤昌俊副会長(63)は、「区が掲げる『気品とにぎわいのまち 青山』に合致しているのか。他に候補地はなかったのか」と、区の姿勢を疑問視する。

「気品とにぎわいのまち」の中には、インフラを始めとする施設や、今回の様な施設は除外されてしまうのでしょうか?それでは、キレイな物だけみせて、そうでない物は他人の所に任せてしまえとも思えてしまうのは、私だけでしょうか。

その他にも同じ港区でも同じような話が出ています。

港区内では高級住宅地として知られる白金台でも、似たような現象が起きた。待機児童の解消を目的に建設予定だった0~5歳児を受け入れる「保育室」が住民から猛反発を受け、区が来年4月としていた開所時期を延期したのだ。

この問題は港区だけではない!

児相や保育室などの児童福祉関係施設の設置に地域住民が反対する事例は近年、都市部で目立つ。

大阪市では28年、同市北区のタワーマンション内に児相の設置を検討したが、マンションの住人から治安やプライバシーの観点で不安の声が相次ぎ、計画は頓挫した

千葉県市川市では28年に住民の反対で保育園の建設を断念したケースがあったほか、今年に入っても東京都武蔵野市で保育園の開園が住民の反発で延期されている。

この中で、確かに反対した理由に納得のいく物もあります。その一つが、マンションの中に含むという物です。商業施設ならば、タワーマンションの住民の賛成は取れるでしょう。

しかし、児相などになると、家庭に問題がある事が前提になりますから、児相と親御さんなどのトラブルが持ち込まれる可能性があります。

その結果、住民がトラブルに巻き込まれる可能性はあります。その為に反対をするというのは、マンションに住む親御さんならば、自分の子供が巻き込まれる心配をして、当然だとも言えます。

しかし、南青山などの開設は、独立したものであり、実際に相談に来る子供の足を考えると妥当ではないかと思います。

また、建築予定の建物も決して景観を損ねる物では有りません。

本当に必要なのは何だろうか?

社会問題として、児童虐待が大きく取り上げられています。児相への対応件数は増えており、保育施設への待機児童も増加しています。

それなのに、何故この様な問題が起きるのでしょうか?

南青山や白金台は、高級住宅地ですからそんな施設は要らないというのでしょうか?

ですが、本当に必要なのは何なのかを考えるべきでしょう。

こうした事態が起こる理由として

まちづくりに詳しい小泉秀樹東京大教授は、「児相や保育室といった福祉施設は道路や大型公共施設と違い、行政の長期的なまちづくり計画に含まれないことが多く、『唐突だ』と思われて住民からの反対が起きやすい」と指摘する。

さらに小泉氏は「福祉施設は本来、住民にとって迷惑なものでも街の景観を悪くするものでもない。データなどを元に、なぜそうした施設が必要なのかという点を計画に組み込めば、構想段階から住民と十分な議論ができるはず」と、自治体側の丁寧な説明の必要性を強調した。

という理由を挙げています。

実際、児相や家庭相談所などの施設は必要ですが、施設の建設予定の告知や住民に対する説明をするのが、唐突に感じるのは計画を発表するのが遅いのか、建設までの期間が短いのかも知れません。

しかし、行政としては建設業法で、「どのくらい前に告知し説明会をしなさい」と言う規定がありますから、その期間に則っているのだとは思います。

区の担当者は、「南青山も白金台も、粘り強く説明して施設の必要性を住民の皆さんに理解してもらうしかない」と話した。

実際に、区の担当者は、粘り強く話していくとのことです。

さいごのまとめとして・・・。

待機児童が増加していることも問題ですが、児相に相談に来る児童の増加も虫の出来ない問題です。

何故、昔よりも児相に相談に来る子供が増えているのでしょうか?

ITなどのSNSを始めとする媒体や環境の変化、親御さんの認識など色んな理由が有ると思います。

保育施設や児相、家庭支援施設は必要なのは間違いありません。この事は、多くの人の理解が必要ですが、行政機関の施設の開設する為の計画の発表を早くする事や、立地などの候補地の選定なども必要だと思います。

その他にも、先に書いた根本的な部分での解決も含めて考える必要もありそうです。

余談ですが、こういった施設の他に「心の電話」などの、子供相談室、子供に限らす大人の相談電話が、全国に設置されていますが、はっきり言ってつながる事は稀です。

それだけ相談件数が多いのもそうですが、電話のオペレーターが少ないというのも理由です。

行政にはこういった部分も改善して欲しいと思います。

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