オランダで出来た、献血ならず「献便バンク」

腸内感染症治療に活用

以前にも書きましたが、献血ではなく「献便バンク」がスタートしました。この「献便」とは、その名前の通り健康な「うんこ」を集め、医療に使うための物です。

この「献便」がスタートしたのは、オランダです。

【2月16日 AFP】オランダの研究者らが、血液バンク、精子バンクに続いて同国初の「糞便(ふんべん)バンク」を開設した。慢性腸内感染症の患者の治療を目的とした最先端医学の一分野だという。

このほど、新たに立ち上げられたのは「オランダ・ドナー糞便バンク(NDFB)」。ライデン大学(Leiden University)のエド・クイパー(Ed Kuijper)教授(細菌学)は、AFPの取材に「移植のための糞便(中)物質を医師や病院に提供する一助となる」と語った。同施設は、こうした移植に役立てるために必要な糞便の収集、保管、配布を行う。

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クイパー教授によると、糞便移植療法は、慢性の腸内感染症、特にクロストリジウム・ディフィシレ菌(Clostridium DifficileCD)に苦しめられている患者の唯一の解決策である場合が多い。特に、長期にわたって抗生物質を多用する治療を受けた後の患者の体内で増殖するケースが顕著なのだという。

「ある種の抗生物質が腸内の細菌叢(さいきんそう、マイクロバイオーム)を破壊するため、細菌が増殖して拡散することが可能になる」とクイパー教授は説明。そして「糞便移植により、体に良い細菌を体内に戻すことができる。この細菌が移植後に腸内で拡散することで、健全な細菌叢が腸内に再生される」と続けた。

この国、オランダでは毎月4~5回ほどの糞便移植が実施されているそうです。

糞便移植に使われる「うんこ」は何でもいい訳でない

糞便に使われる「うんこ」は、誰彼なんでもいい訳ではありません。

糞便ドナーの条件としては「健康で、太り過ぎでもやせ過ぎでもなく、優れた腸内細菌叢の持ち主でなければならない」としています。

まぁ普通に考えれば、献血も健康な人から採血するのですから、献便も健康でなければいけないといえば当然ですよね。

ですが、健康な「うんこ」とは、なんでしょうか?

大腸菌の中に含まれる腸内細菌が、必要なんです。

実は、オランダが初めての「糞便ドナー」ではない

昨年世界初の糞便バンクを2か所開設した米国とは異なり、オランダのドナーに報酬は支払われません。また、糞便はそれぞれの自宅で収集され、ドナーの方には匿名性が保たれます。

もちろん、糞便はそのまま移植されるわけではありません。移植に適した製品へと生成されます。

便移植療法の方法ですが、まず健康な人の便を採取し生理食塩水と混ぜます。生理食塩水と混ぜた便をフィルターでろ過し、繊維などを取り除きます。ろ過した液体を大腸内視鏡を使用して大腸に注入したり、鼻から挿入する管を使用して注入することがあります。ろ過したばかりのものを注入する場合と一度凍結して保存しておいたものを後日とかしてから注入する場合があります。便移植療法だけでなく、抗菌薬や腸洗浄と組み合わせることもあります。

また、クイパー教授によると、次のような期待もあるそうです。

「糞便バンク」については、他の疾患に関する研究の一助となることが期待されているほか、消耗性疾患のクローン病など、その他の病気に適用される可能性もあるという。

お終いに

「クロストリジウムディフィシル感染症」で、アメリカでは毎年15000~20000人もの人が命を落としています。

この病気で、命をおとす人が多いのです。もちろん、この病気は日本でもある病気です。

献血と違い、自分の「うんこ」を糞便をするというのは、中々恥ずかしい物ですから、中々広まらないかも知れませんが、日本でも研究はされています。

その内に、日本でも「献便ドナー」が始まるかも知れません。

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